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門がない地域ではコミュニティが萌芽

門の中から向かいの家の門の中は見えているが、人が居ても見ないふりをして挨拶などしない。今の町は殆どがこの状態ではないのか。これはもう町ではない。野中の一軒家に過ぎぬ。それでいてよくぞ町での便利さを求めるものだ。何の期待もしてなかった。割合に高級住宅地だが、それほど広い土地は求められない。東京でのことだ。敷地に余裕がないので玄関前の空地を残すのが無理で、門無しの家にした。カーポートもゲートもなしだ。住み手は昔の町と同じ、道路まで掃除した。向かいの家の人との会話が始まり、連れ立って買い物に行くようになった。別に実験してみようと思ってのことではなかったが、結果はそうなった。悪いことをしたわけではない。コミュニティが萌芽する姿を見た時、一瞬、神々しいものを見たような心地であった。