輸送機器のメーカーに勤めるgさんはある日、責任者にこう申し出た。「今後会社へ持ち込まれるクレームは私に担当させてください。私は直接ユーザーの声を聞きたいのです」。クレームにはいろいろな種類がある。「エンジンがうまく始動しない」「モーターがすぐ熱くなる」「テールランプの取りつけが甘い」などといったものから、「おまえのところの製品のお蔭でケガをしたぞ。どうしてくれる」といったものまで、なんの予告もなく飛び込んでくる。
[おすすめサイトのご紹介]
KOMAKUSA日本創造教育研究所クチコミ情報館
http://www.komakusa.org/
わかる!日本創造教育研究所クチコミガイド〜日創研の体験談
http://www.munw.info/
日創研 宇都宮経営研究会
http://www.utsunomiya-keieiken.com/
日創研 名古屋経営研究会
http://www.nagoya-keieiken.jp/
最近ではPL法(製造物責任法)の施行によって、各方面からの意見も活発になっているので、とかくメーカーに対する風当たりは厳しい。そんなときだけに、gさんの申し出は社内の全員に歓迎された。誰でもユーザーからクレームをつけられるのは楽しくない。その原因が明らかにこちらの責任であればもちろんお詫びをするが、半分ぐらいはそうでないケースである。ユーザーの操作が間違っていたり、なかには「××をしないでください」と大きな字で表示してあるのに、それをやってしまったというようなこともある。単なる勘違いもあれば、なぜか嫌がらせのようなクレームもある。かりに相手に全責任があって、こちらは全く悪くなくても、一応は謙虚に応対しなければならない。それでもこちらの説明を聞いて「ああそうか。私の間違いだったよ」とわかってくれればいいのだが、なかには自分の勘違いをごまかそうと、筋の通らない理屈を並べ立てて懸命に言い張る人もある。お客様あっての商売だから、できることであれば「ご無理ごもっとも」と相手の言い分を認めたい。感情的になって相手を怒らせてしまったのでは元も子もなくなる。しかし、相手の言いなりになっていたのでは、会社はいつも損ばかりしなければならない。